合唱祭終了後の指導

合唱祭が終了した学校の音楽の先生へのアドバイスの一端を紹介します。


先日は素晴らしい合唱を聴かせていただきありがとうございました。いつも思うのですが合唱レベルが高く、素晴らしいと思います。長年の伝統に培ったものもあると思いますが、まずは音楽科の先生方が努力を怠らず前に進んでいるからだと思います。敬服いたします。

 ある程度のレベルになったからこそ、これからのビジョンをしっかり持つことはとっても大事なことですよね。技術的なことはある程度即効性があるとは思いますが、心の上に立った音楽経営というのは時間がかかりますね。まずは自分達のために歌うっていう習慣を作ること。自分達の活動を大事にさせる取り組みを授業に取り入れていくこと。その原点があればもっと感動するいい合唱ができること間違いないと思います。概してあまり上手でなくてもその分野でとっても素晴らしい合唱は結構いろいろなところで出会います。合唱が息づいている学校です。

そして、技術的な面について一つ二つ、せっかくだから。発声の 3 要素は呼吸法・声帯機構・共鳴ですよね。子供たちの声を判断すると、声帯機構への投げかけが足りないと感じます。それはどこの学校でも同じかもしれませんが、男声は地声で歌うのがほとんど。女声は裏声で歌うでしょ?だからバランスやハーモニーがうまくいかなくなってしまいます。地声と裏声を両方鍛えていけば、ミックスボイスもうまくできてきます。そのためには息を吸いながら出す吸気発声が有効です。息を吐くよりも吸った方が声帯は伸び、また声帯が胸郭の中に下りてきます。これは歌う声にする第一歩です。男声は C の音から裏声でギアチェンジ!女声は G より下は地声が担当者(ヴェルティングボイス)

 共鳴は金魚口です。ただ、マスクの下では顎が下がりませんね。この課題をどう克服するかですね。歌う前に一度大きく縦に口を開けただけで喉頭懸垂機構は活性化され声は出しやすくなるはずです。 あとは、子音を入れずに、階名母音唱をたくさんやらせましょう。または、母音唱でも結構です。母音の響きがつながり、レガートで歌えるようになります。「ドレミファソラシドー」から子音を抜いて母音だけで「おえいあおあいおー」と歌う。 母音だけで歌うと声がきれいにつながります。

 呼吸法はビニール袋や吹き矢で息を吐かせましょう。ベルヌーイの原理で息のスピードが速ければ速いほど声帯は着きます。オクターブ下げてしまう子はそれと裏声で声帯を薄く延ばす方法で治ります。

要は、多くの事を日々考えて前に進めば必ず道は拓けます。頑張ってください。